携帯電話は、便利な反面、弊害もあります。
5月27日のブログ でも書きましたが、上司が時間外、携帯でしょっちゅう部下に連絡をとると、部下は実質的に仕事から解放されず、24時間ドレイ化します。
携帯電話をかけるときは、かける側が相手の都合や状況を気遣うべきなのですが、職場の上下関係や取引上の力関係で優位にある者は、そのような気遣いをしばしば忘れます。
この結果、弱い立場にある者は、理不尽な状況に置かれます。
そもそも、ささいなことで携帯で連絡し合うのは、いかがなものでしょうか?
予定の時刻に到着できるように移動しているのに、
「いま、どこにいますか?」
「三宮駅前を通過しています」
とか、
「あと10分くらいで到着予定です」
とかいった連絡がひんぱんに行われていますが、 時間の無駄としか思えません。
携帯電話は、相手の状況にお構いなく、相手の空間に侵入していきます。
かけられた相手が考えごとをしていれば、思考はそこで中断します。
思考の分断につながり、じっくり思索するという習慣を奪います。
思考能力の劣化を招くおそれがあります。
込み入った文章を読んでいるときに、呼び出し音が鳴れば、また最初から読み直さなければなりません。
作業能率の低下を招く恐れがあります。
各自の良識により、スマートに携帯を使いこなしたいものです。