神戸市の女性職員の登用は遅れています。
現在、本庁の局長、また、各区の区長には、女性はひとりもいません。かなり驚くべきことです。
もっと問題だと思うのは、係長試験を受けない女性職員がたくさんいることです。
係長になる女性が少なければ、課長になる女性が少なく、さらに、上の部長、そして、職員にとって最高ポストである局長や区長になる女性が限られてくることは自明です。
どうして、女性職員が係長試験をなかなか受けようとしないのでしょうか。
その原因として考えられるのは、係長という職責と家庭生活の両立を図ることが困難になっていることです。
係長が、部下の一般職員を指導し、監督する一方、自分でこなさなければならない仕事が増えているという話もよく聞きます。係長の仕事が、かなり激務になっていることが考えられます。
係長試験を受験する時期は、女性職員にとり、ちょうど、子育ての時期にあたることが多いと思われます。係長になって妊娠して休業すると、果たして自分の穴が埋められるのかどうか、もし、埋めてもらえないなら、周りにかける迷惑を考えるとたまらない、と悩んでいる職員もいるという話も聞きました。
職員を大幅に削減してきた中では、なかなかたいへんかとは思いますが、子育てをしながら、係長試験に挑戦したり、また、子育てをしながら、係長としての仕事を全うすることが出来るよう、組織全体で支えていくことが大切だと思います。
そのような努力を行った上で、係長と育児などの両立がどうしてもできない事情がある場合には、一時的に担当者に降任し、一定年数後にまた、もとの職位に復帰できる「一時的降任制度」を創設することが考えられないでしょうか。
私が、10月3日に発表した「久元きぞう の政策 ― 神戸は「安定した成長軌道」へ ― 」では、この制度の創出を提案させていただきました。
職員のみなさんと対話しながら、女性のみなさんが、子育てと両立できる働き方をすることができるよう、取り組んでいきます。