久元 喜造ブログ

未来志向の人事政策を。

かつて地方自治法には、事務吏員と技術吏員の区別がありました。そして、神戸のような指定都市の区長には事務吏員しかなることができないなどの差異がありました。
私は、このような吏員の制度は過去の沿革をひきずるだけのもので、一刻も早い廃止が必要であると考えていました。そこで、地方自治制度担当の課長のときに問題を提起し、第28次地方制度調査会の議論を経て、地方自治法改正案を国会に提出、吏員制度は、2007年4月から廃止されました。

このようにして、吏員の制度は廃止されましたが、多くの自治体では、事務職員と技術職員の区分が残っています。
事務職員であれ技術職員であれ、大事なことは、職員のみなさんが職業人としての自画像をどう描き、何に仕事のやりがいを見いだしていこうとしているのか、そして、組織がその思いにどう応えていくかだと思います。
自らの専門分野を究め、その専門分野の仕事に関わり続けていきたいと思っている職員もおられるでしょう。
あるいは、自らの専門分野を大切にしながらも、そこを足がかりにして、幅広い行政分野に関わっていきたいと思っている職員もおられるでしょう。

自治体においても世代交代が進み、技術や経験の継承がますます重要になっています。専門的な知識と経験を有する職員は、自治体にとって大切な財産です。
同時に、各分野における専門家集団に支えられながら、組織全体の総合力をどう最大限に発揮していくのかという視点も大切です。
「最強の仕事人集団」を目標に、職員ひとりひとりの思いを大切にながら、最高の市民サービスを提供できるよう、未来志向の人事政策を確立していくことが課題です。