久元 喜造ブログ

有害鳥獣対策に本腰を

7月28日のブログ で、西区にお邪魔したことを書きましたが、そのとき、西区では、有害鳥獣による被害がかなり出ているという話をお聞きしました。

押部谷で農業を営んでおられる方のお話では、イノシシなどに野菜などを荒らされるのは、しょっちゅうだそうです。
それどころか、ため池の堤防に生えている草の根を食べようと、イノシシが堤防を掘り返すので、堤防が決壊するおそれも出てきているそうで、かなり深刻です。

神戸市のまとめでは、平成24年度の有害鳥獣による被害総額は、3900万円。
内訳は、鳥類が1800万円、アライグマが1400万円、イノシシが500万円、ヌートリアが200万円だそうですが、数字に表れてこない被害や日常生活への影響が出ているものと思われます。

鳥獣被害への対応策としては、猟友会に、鳥類、アライグマ、イノシシ、ヌートリアの捕獲を依頼し、捕獲謝礼金を支払っています。
また、アライグマ、ヌートリアは、農業者が捕獲箱により捕獲できるので、農業振興センターなどから捕獲箱を貸し出しています。

有害鳥獣被害は、全国的に大きな問題となっていて、総務省にいたとき、地方の自治体の知事さんや市町村長さんからよく聞かされました。
しかし、神戸でここまで被害が出ている現実は、あまり市民には認識されていないのかも知れません。西区や北区で、かなり大きな問題になっていることは、もう少し市民の間で共有されてもよいのではないでしょうか。

灘区のまちづくり課の方の話では、イノシシの子どもが、河川敷に現れて、川の中から出られなくなると、「ウリ坊を早く助けてやれ」といった電話がよくかかってくるそうですが、西区や北区では、どうも、そんな次元の話では、ないようです。

行政としても、対応をもっと強化する必要があります。