確か、1969年(昭和44年)、高校に入った年、吉永小百合が歌っていたように記憶しています。
作詞:北山修、 作曲: はしだのりひこ。
フォークソング系の曲でした。
もうすぐ陽がのぼる 港に朝がくる
もうすぐ陽がのぼる 港に船が着く
名前も知らない国へと 旅に出る
子供のままの 私とはサヨナラ
別に深い内容があるわけでもなく、曲がものすごく素敵だったというわけでもありません。
ただ、吉永小百合の歌声が、すごく澄み切っていて、清潔感があったことを覚えています。
それに、この歌は、神戸にぴったりでした。
ひとり、港に佇み、この歌を口ずさんでいました。
名も知らぬお船に乗り 地図にない海をゆく
もうすぐ陽がのぼる 私は泣かないわ
名前も知らない国へと 旅に出る
誰も私を知らない 国へ 行きたい
2番の歌詞の中の、「誰も私を知らない 国へ 行きたい」という部分が、とくに好きでした。
そろそろ、神戸とは違う、新しい世界への憧れのようなものがあったのかも知れません。
曲は、こう閉じられます。
名前も知らない国へと 旅に出る
新しい私の人生が はじまる
あれから、40年が経ち、今、「名前も知らない国」ではなく、この歌に憧れた、生まれ故郷の街で、私の新しい人生が始まりました。