久元 喜造ブログ

「獣害」対策、都市部も本腰を。

151129
11月29日の神戸新聞朝刊に、里地里山問題研究所代表理事、鈴木克哉氏の論考が掲載されていました。
タイトルは、「「獣害」対策、都市部も応援を」です。

多くの農山村における獣害の実態に触れ、「対策をしなければさらに被害は激増し、その結果として耕作放棄地は増え、野生生物の分布はさらに都市部へと拡大していくだろう」と警鐘を鳴らしておられます。
そのとおりだと思います。
すでに、神戸市においても、鹿の生息域が拡大している兆候が見られます。
何としても、食い止めていかなければなりません。

鈴木氏は、「このような農山村の問題の内実は都市部ではあまり知られていない」とも書いておられますが、これもそのとおりだと思います。
神戸市役所でも、担当の農政部の幹部の話では、庁内でイノシシ対策の必要性を話しても、少し前までは、笑い話にされるだけで、まともにとりあってもらえなかったのだそうです。

私は、市長になる前から、その重要性を指摘してきました。(2013年8月2日のブログ など)
神戸市政においても、有害鳥獣対策を自らの問題として捉えるとともに、域外の取り組みに積極的に貢献していくことが求められるのではないでしょうか。
とくに、ハンターの高齢化と減少が問題になっています。
神戸市として、その養成を図り、できれば地域の垣根を超えて、活動できるようにしていくことが理想です。
また、イノシシ、鹿をジビエ料理として提供していくことも大切で、この点でも、まだまだ努力する余地がありそうです。