久元 喜造ブログ

すでにあるインフラを活用すべきだ。


12月22日、大阪湾岸道路西伸部の起工式が行われました。
これまで待ち望まれながら、なかなか進まなかったプロジェクトが始動しました。
遅れている関西のインフラ整備。
スピード感を持って取り組んでいくことが大事です。

同時に、人口減少時代を迎え、新しいインフラ整備への投資とともに、すでにあるインフラをどう有効活用していくのか、という視点も大事です。
そこで浮かび上がってくるのが、30年前に開通した、 北神急行 です。
神戸電鉄との結節点の谷上駅から、新幹線の新神戸駅まで、およそ8分、神戸の玄関、三宮まで、わずか10分で結びます。

抜群のアクセス性を持ちながら、利用者数は伸び悩んできました。
理由は、高い運賃です。
谷上駅から新神戸駅までは、北神急行が、新神戸駅から三宮までは、神戸市営地下鉄が運行します。
神戸市と兵庫県が毎年2億7千万円を補助してきましたが、初乗り運賃がかかる結果、谷上から三宮までは、540円です。
ほぼ同じ運賃で、阪急三宮からは、京都市内の桂まで行ける料金です。

高すぎる運賃をさらに引き下げて、北神急行の利用者増を図り、神戸市北部の活性化を目指したいと、阪急電鉄と水面下で協議を進めてきましたが、大きな方向性で意見が一致し、神戸市交通局が北神急行の経営を引き継ぐ方向で交渉を開始することで合意しました。

人口減少時代を迎え、必要なインフラを整備するとともに、すでにあるインフラを有効に活用して、街の活性化を図っていくことが必要です。
今回の交渉がうまく行けば、ほとんど投資を行うことなく、神戸の活性化に大きな一歩を踏み出すことができます。
実現に向けて、全力で取り組んでいきます。