久元 喜造ブログ

フランス領事の神戸滞在 1891-1906


11月20日まで 神戸北野美術館 で開催された「フランス領事の神戸アルバム」にお邪魔しました。
興味深い展覧会でしたので、遅くなりましたが、少し記しておきたいと思います。

この展覧会の主人公は、神戸・大阪フランス領事だったド・リュシィ・フォサリウ(1859-1908)です。
1899年(明治32年)、神戸の外国人居留地が我が国に返還されたときの領事です。
フォサリウ領事は、1891年(明治24年)から1906年(明治39年)まで、約16年間、神戸・大阪フランス領事として神戸に滞在しました。

展覧会に先立ち、フォサリウ領事のひ孫に当たられるフランソワ・マルブリュノさん、そして、今回の展覧会の開催に尽力された「北野・山本地区をまもり、そだてる会」の会長、浅木隆子さんが市役所を訪問してくださり、展覧会開催に至る経緯などをお聞きすることができました。

会場には、広壮な領事邸や屋敷の中の調度品、フォサリウ一家が舞子海岸に遊んだ様子などを映した写真などが展示されていました。
フォサリウ一族の家系図も展示されていました。
これらの写真は、代々子孫に引き継がれたそうです。
展示の説明で、フォサリウ領事の母上と生後3か月の長男が神戸で亡くなり、神戸の外国人墓地に眠っていることを知りました。
お墓は今でも神戸市によって、大切に管理されています。
子孫の方々から神戸市への謝辞が浅木会長を通じて伝えられ、ありがたく存じました。