先週、東京で指定都市市長会議が行われましたが、その席上、自分で説明しながら、改めて愕然としました。
指定都市の市民一人当たりの借金 67万円
東京都特別区の区民一人当たりの借金 6万4000円
指定都市の市民一人あたりの貯金 3万9000円
東京都特別区の区民一人あたりの貯金 15万円
つまり、23区は、指定都市に比べて、4倍近くの貯金があるのに、借金は、10分の1以下しかないということです。
なぜ、このような大きな財政格差が生じているのかというと、東京都と23区には、潤沢に税収が入り、それを都区財政調整制度によって山分けできているからです。
東京における大きな財政余剰は、本来、政府の手で地方に配分することが望まれます。
東京一極集中を是正するためには、これを放置、助長している現行の税財政制度を改革することが求められます。
私は、指定都市市長会で地方創生プロジェクトチームを仰せつかっていますので、簡単ではありませんが、提言の立案に汗を流していきたいと思います。
財政格差は、行政水準の格差につながりますが、現状を制度のせいにして、手をこまねいているわけにはいきません。
東京から神戸などの指定都市に移り住んだ方々が、行政サービスの水準が落ちたと感じることがないようにしていく必要があります。
つまり、指定都市の行政に携わる者は、東京都や23区の行政関係者の何倍もの知恵を出し、何倍もの汗を流さなければならないということです。
それが私たちの宿命です。