久元 喜造ブログ

『ラトヴィアのおはなし』

神戸とラトヴィア・リガ市友好都市締結40周年を記念し、神戸を訪問しておられたリガ市のみなさんは、無事、帰国されました。
神戸と同じく、ラトヴィアとの交流を長く続けておられる自治体が、北海道東川町です。その東川町の松岡市郎町長さんが、『ラトヴィアのおはなし』を送ってくださいました。

『あくまとにょうぼう』など5つの民話が収められています。
この本には、東川町と姉妹都市であるルーイエナの美術学校の生徒さんたちが描いたイラストも入っています。
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日本の民話によくあるような、ほのぼのとしたお話はありません。
「あくま」もよく出てきますし、悪人には厳しい懲罰が待っています。
『うんのこばこ』では、「ははおや」にいじめられている「はたらきもの」の「ままこ」が、森のなかで「おばあさん」に助けられ、そのおかげで「おうじさま」と結婚するのですが、一方、「ままこ」をいじめた「ははおや」は、「わがままなむすめ」とともに、焼かれて死んでしまう運命をたどります。
物語は、
「はこの なかから ひが とびだして、いえ もろとも おやこを きれいさっぱり やいてしまいました」
と、まるで、行状のよくなかった親子が死んでせいせいしたかのように結ばれます。

権力を持つ者に対する、庶民のささやかな抵抗やあざけりも出てきます。
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『かけつけ三ばい』では、「けちな じぬし」が、使用人に出す食事をけちるため、仕事の後、「みずを 三ばい のませる」ことにします。
これに対し、使用人のひとりが「四はいめ」のお代わりを所望し、その理由として、「いが ひろがって、めしが もっと 入る」と言うのを聞いた「けちな じぬし」が、「かけつけ三ばい」を無理強いしなくなった、というお話です。
『べつばらのしくみ』でも、「ものごい」が、屁理屈をこねる「りょうしゅさま」に一泡吹かせます。

東川町とラトヴィアとの友情が、さらに深まっていくことをお祈りしたいと思います。