久元 喜造ブログ

神戸市長選 立候補予定者公開討論会

きょうは、午後2時から、神戸新聞社  松方ホール で、神戸市長選 立候補予定者公開討論会が開催されました。
主催は、神戸新聞社と神戸青年会議所です。
立候補を表明しておられる、神戸市議の森下やす子さん、会社役員の樫野孝人さん、政治団体共同代表の貫名ユウナさん、それに、私が出席しました。
台風が接近する荒れ模様の天気でしたが、約600人のみなさんが出席され、会場は熱気にあふれました。

司会者の方から、「ずばり、この市長選挙の最大の争点は何だと思いますか?」と聞かれましたので、

「今回の市長選挙の争点は、明確です。神戸の持つ可能性を生かして、神戸が安定した成長軌道に乗り、未来を創造していく都市に成長していくことができるのか、それとも、実現不可能、あるいは、無意味な『改革』 ― たとえば、地下鉄の民営化、この期に及んでの地下鉄の延伸、区長の公募、複式簿記の導入など ― を掲げる方が市長になって、市政が混乱し、神戸が停滞し、凋落していくことになるのか、どちらを選ぶのかが問われる選挙です」とお答えしました。
樫野さんの公約の大部分は、絵空事です。

討論会では触れませんでしたが、今回の選挙のもうひとつの争点として、地方自治に関する基本姿勢があると思います。
樫野孝人さんは、かねてより、「選挙は、究極のマーケッティングである」とおっしゃっているからです。 (東洋経済新聞社オンライン
選挙がマーケッティングという考え方は、ご自身、あるいは、公約や政策という商品を、消費者である有権者に売り込むことを意味するものと思われます。

このような考え方は、長く一貫して地方自治や民主主義を考え、実践してきた私には、到底受け入れられないものです。
有権者である住民は、決して消費者ではありません。住民は自治の主役であり、担い手です。そして、選挙は、主権者である国民、住民との誠実な対話であり、対話を通じて、国民、住民の代表を選ぶといいう厳粛な営みです。

今回の選挙は、珍奇でまがい物の「地方自治」ではなく、本物の地方自治を実践できるかどうかが問われる、という論点も忘れてはいけないと思います。

私は、これまで、ほかの候補への批判は慎んできましたが、きょうは、公開討論会の日でしたので、他の候補に対する私なりの見方を記すことにしました。