神戸電鉄でかつて活躍し、引退した車両が、カコテクノス の小野工場で展示されています。
この車両は、神戸電鉄で約40年間活躍し、2011年3月に廃車になった1100系1117号のようです。
鈴蘭台から湊川の旧川池小学校に通い、また、箕谷の山田中学校に通ったときに乗った、懐かしい車両です。
このカラーデザインの車両を初めて見たのは、確か、小学校に入学した昭和35年より少し後。場所は、鵯越でした。
鵯越の山道に、祖父によれば、「山の神さん」を祀っていました。鵯越駅から、坂道を上り、山道に入った途中に、その「山の神さん」は、祀られていました。
その場所からは、渓流をはさんで、眼下に、神戸電鉄の線路が見えました。
物心ついたときの神戸電鉄の車両は、昭和の初期に製造された、焦げ茶色の古いものでした。運転席のすぐ後ろに陣取り、車両のプレートや運転席のメーター、運転手の動作などを見るの好きでした。
ある日、「山の神さん」から、眼下を見下ろしていると、見たこともない電車がトンネルを抜けて、走ってきたのです。
たいへん、驚きました。それは、それまで知っていた、焦げ茶色の車両とはまったく違う、颯爽とした、度肝を抜くような斬新なものだったからです。
一瞬、神戸電鉄とは違う、まったく新しい電車の路線が出来たのかと思えるほどでした。
それが、この、灰色とオレンジのカラーデザインの車両でした。
もっとも、この写真のような、3つの窓があるタイプではなく、2つの窓がある車両だったと記憶しています。
あるパーティーで、神鉄の方に、車両のデザインのお話をしたところ、さっそく、上の写真を送ってくださいました。
心より、御礼を申し上げます。