岩田健太郎氏という医師の方から、ご著書が送られてきました。
興味深く読み進めたところ、私の名前が出てきたので、驚きました。
昨年8月に台風11号が接近してきたとき、「危険と知りながらキャンプを強行した」NPO法人があり、増水のためにキャンプ場に取り残された子ども、大人を、消防が救助しました。
このNPOの行動について、私が「非常識だ」と批判(『神戸新聞』8月12日)したことについて、 岩田氏は、次のように書いておられます。
「個々の振る舞いに対して、「それは他人に迷惑をかける」といういかにも分かりやすい根拠で他者の行動をいちいち非難されるのは、ちょっとえげつないです。みんな、大なり小なり人様に迷惑をかけながら、「おかげさまで」生きているのですから」(140ページ)
岩田氏が私を批判している事案とは、北区の「柏尾谷リバーパーク」で、河川の増水により、大人10人、子供41人が下山困難となって取り残され、消防から3隊13人が出動して救助に当たった事件です。
8月12日の記者会見 で申し上げたところですが、このとき、北区では大雨により、河川の氾濫、土砂災害の危険が高まっていました。
幸い、大きな災害はありませんでしたが、もし、そのような事態になれば、このNPOによって災害救助活動に大きな支障が生じた可能性があります。
私は、単に「非常識」と批判したのではなく、「このようなことは慎んでいただきたい」と具体的な呼びかけをしたのでした。
このNPOの行為が、単なる迷惑行為なのではなく、ほかの市民の生命を危険に晒すことになったからです。
このような危険な行為を未然に防ぐことは、私の責務だと思います。