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週刊SPA 2020年(令和2年)10月27日(火曜日)

“革新派”神戸市長が描く副業人材の活用戦略

神戸市が広報業務に携わる副業人材を公募している。自治体では前例がなく、大きな話題になったこの取り組みにはどのような目的や思惑があるのだろうか。神戸市の久元喜造市長に話を聞いた。

「都市部で働く優秀な人材を呼び込みたいというのが一番の目的です。これからの行政は業務内容が幅広くなり、内部人材だけでは対応できなくなるうえに、専門人材を一から養成するのも難しい。そこで都市部で働く知識や経験、ノウハウが豊富な人材に業務に参画してもらおうと考え、公募に踏み切りました。それに加えて、神戸市のことを知らない人が広報のアイデアを練るためにネットや本で調べることで関心が高まり、旅行やUターン、Iターンに繋がれば、という副次的な効果も期待しています」

 9月24日の募集開始以来、想像を超える反響があったという。

「定員40人の枠に対し、10月15日までに1200件以上の応募が来ています。兵庫県外からの応募も55%と非常に高い関心を集めており、嬉しく思っています」

 今回、神戸市が募集している業務の中にはフルリモートOKのものもあり、これも異例だ。

「例えばウェブサイトの改良を進めるためのモニタリング業務には受け手目線が必要なので、外部の視点が効きやすいリモートワーク向けの業務だと言えます。そのような考えから、リモートワークが急速に普及したこともあり、登庁が不要な業務はフルリモートをOKとしました」

 では、今後の展望はどうか?

「リモートワークや副業が浸透することで、これからのライフスタイルは大きく変わっていきます。働き方も本業だけに縛られることなく、流動的になっていくでしょう。その世の中の動きを行政にも取り入れたいですし、トレンドを取り込んで神戸市の行政改革や高度化を図り、産業や経済の活性化にも繋げたいと思っています」

 神戸市に限らず、今後はほかの自治体も活用しだすかもしれない。副業解禁の波は広がりそうだ。

取材・文/青山由佳 吉岡俊 松嶋三郎 アケミン 桜井一樹
イラスト/bambeam
写真提供/神戸市

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