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毎日新聞 令和3年1月19日(火)朝刊

阪神大震災26年
新長田駅南地区再開発事業
久元・神戸市長が語る

商業区画活用が難題

 阪神大震災(1995年)から26年を機に、神戸市の久元喜造市長が毎日新聞のインタビューに応じ、2020年末に検証結果が公表された新長田駅南地区再開発事業について語った。被災住民に早期に住居を提供できた点を成果とした一方、売れ残って市が今も所有する181億円分の商業用区画の活用を「一番難しい問題」と述べた。
【反橋希美】

 検証結果は、20年8月に設置された有識者会議の意見を踏まえて市がまとめた。久元市長は「議論があった事業で、第三者の目を入れた検証が必要と考えた」と意義を強調。震災後2カ月で再開発を都市計画決定したことに「ぎりぎりの判断」と理解を示し、早期の事業着手が4年10カ月での仮設住宅解消につながったと評価した。

 一方、反省点としては大幅な計画見直しができなかった点を挙げた。「過大」と批判されてきた再開発ビルの地上1、2階、地下1階をそれぞれ通路でつなぐ「3層構造」については、市の副市長に就任した当初に「幹部に『自慢の3層構造です』と案内された」と明かし、「(市役所内に)3層構造への信仰のようなものがある。金科玉条にするのは固定的な考え方」と批判した。予定するJR新長田駅前の改装でも2階デッキを設置する提案を受けたが、見直しを指示したという。

 市が所有する商業用区画については「初めから売却は無理ということはない」と強調しつつ、「有効活用のためには(再開発ビルに)戻らない選択をした人と、(高価格の時に)権利床を購入した人とバランスをどう考えるか、何らかの対応がありうるかもしれない」との考えを示した。

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