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産経新聞 平成31年1月12日(土)朝刊

久元市長インタビュー
神戸を「見違える街」に  空き家・空き地対策に注力

 神戸市の久元喜造市長が、阪神大震災から17日で24年となるのを前に産経新聞のインタビューに応じた。久元市長は「震災からの復興で遅れていた街づくりを進め、神戸を『見違える街』にしたい」と述べ、復興を成し遂げた神戸が次のステージに進むため、取り組むべき課題について語った。 (聞き手 西山瑞穂)

-神戸の将来像をどう描くか

 「これまでできなかったインフラ整備にまず取り組む。昨年12月22日には大阪湾岸道路西伸部の起工式を行った。神戸空港の利活用なども含め、インフラはめどをつけつつある。だがこれからは、インフラだけでなくデザインや都市としてのシンボル性を重視した街にしなければならない。人口減少時代を迎え、利便性の高い駅前に人口を誘導することも必要。新しい価値を創造すると同時に、負の遺産を取り除いていく」

-負の遺産とは

 「全市的に問題になるのは空き家・空き地対策。特に地域の荒廃につながる老朽危険家屋をいかに減らしていくかが重要だ。地域が荒廃すると、そこから人口が減少し、神戸の街の魅力が著しく減殺することになる。この対策には徹底的に取り組んでいく」

-神戸港はコンテナ取扱量が回復している

 「平成29年の取扱量は約292万個と震災前を上回った。昨年も好調だったが、台風21号の影響がどう出るかまだ分からない。いずれにしても神戸港が神戸の発展の大きな鍵を握っており、ハードとソフト両方の整備、災害対策を進める。今後は東南アジアの各港の貨物をどうやって神戸に集めるかが課題になる」

-今後30年以内に南海トラフ巨大地震が想定される。どう備えるのか

 「すでに相当災害に強い街づくりができている。例えば、27年度に20年かけた大容量送水管が完成し、水道施設が被災しても送水管の中で12日分の生活用水が確保できるようになった。今後もハード面はしっかりとやっていくが、情報伝達を具体的な行動につなげられるよう市民と問題意識を共有することが重要だ。また災害救助法改正を受け、県からの権限委譲を国に申請するために県との協議を行っている。震災では直接市が応急対策に関わることができず、さまざまな問題が生じており、市が自ら対応すべきだと考えている」

-被災地支援でも神戸市は活躍している

 「阪神大震災で支援をいただいた感謝を忘れず、東日本大震災や熊本地震、西日本豪雨の被災地に職員を派遣し続けてきた。支援活動を通じて災害応急対策を経験すれば、市の能力を高めることにもつながる。被災地に貢献する都市であり続けることは、市民にとっても誇らしいことだ」

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