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神戸新聞 平成31年1月12日(土)朝刊

阪神・淡路大震災24年インタビュー

阪神・淡路大震災から17日で24年を迎えるのを前に、兵庫県の井戸敏三知事と神戸市の久元喜造市長が神戸新聞社のインタビューに応じた。井戸知事は南海トラフ巨大地震対策を重視する方針を示し、久元市長は「災害に強いまちづくり」に取り組む姿勢を強調した。

災害支援通じ経験継承

―今も残る課題は。

 「市民が助け合い、神戸のまちはかなり早い段階で復興した。財政再建という試練も乗り越えた。被災者に生活資金として貸し付けた災害援護資金は、国に働き掛けて返済免除の幅が広がった。残る31億円についても昨年末、山本順三防災担当相に面談し、市の考え方を深く理解してもらった。立法措置を含めた対応をお願いし、今年は終局的な解決を図りたい」

―再開発が進んだ新長田への対応は。

 「事業はほぼ完了したが、にぎわいをどう回復させるか。6月に県と市の合同庁舎が完成し、来庁者の多い税事務所が入る。周辺では飲食店など新たな店舗が増えている。にぎわい低下は新長田に限った課題ではないが、全力で取り組む」

―借り上げ復興住宅の多くが入居期限を迎えている。

 「やむを得ない事情を抱えた人以外は、理解を求めて退去してもらう。退去を巡る訴訟では、全て市の判断が認められている。苦渋の決断をしながら移転した人がおり、行政の公平性からも方針を変えるつもりはない」

―災害が相次ぐ。

 「水道施設が被災しても12日間分の市民の生活用水が蓄えられる『大容量送水管』の整備や、浸水時に強制排水するポンプ場の整備など、震災後、とにかく災害に強いまちづくりを進めてきた。対策の効果もかなり出ている。災害の態様に応じた対策を的確かつ計画的に行っていく」

―庁内での震災経験の継承は。

 「昨年4月時点で、56%の職員が震災を経験していない。経験のある先輩と組む市外の被災地支援や職員研修を通じ、若い世代の職員に継承していく」

(聞き手・石沢菜々子、霍見真一郎)

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