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6月23日の日経新聞朝刊に「都知事の資質」に関するインタビューが掲載されました

160623
日経新聞 平成28年6月23日(木)
「首都の顔」都知事の資質
<参謀や官僚の知恵生かす>

神戸市長 久元喜造氏
(自治省(現総務省)で自治体の財政健全化や地方自治制度の企画立案などを担当。08年自治行政局長。神戸市副市長を経て13年から現職。62歳。)
 
 都知事に求められるものを議論すると、リーダーに必要な資質は何かという話になる。だが今回注目すべきは、舛添要一氏が猪瀬直樹氏に続き任期途中で辞職したことと、辞職の原因が政治資金にあるということだ。政治資金について専門的な知識で支える人材がいなかったと推測される。
 都知事は有能なブレーンをそばに置き、政治資金を含めリスク管理をすることが不可欠だ。東京都の膨大な仕事を進める上で必要な人材を持つことが重要になる。公職選挙法、首都のビジョンの発信、首都直下型地震など、多岐にわたる都政の分野に対応できる専門チームだ。外部人材をチームに組み入れるリクルート能力も必要となる。
 東京都は1300万人の人口を抱え、中規模の国と同程度の組織だ。住民1人当たりの基金残高は23区が政令指定都市の4倍近くにあるのに、借金は10分の1以下しかない。神戸市など他の自治体が市単位で手掛ける消防、水道、都市計画を都は自ら手掛けている。政令市の仕事までやっている東京を1人でマネジメントするのは難しい。
 都庁官僚は都知事を支える存在だ。だが政治家である都知事のサポートには限界がある。一匹オオカミのような都知事が単身で都庁に乗り込むと、官僚に取り込まれ実質的に官僚が仕切る都政になるか、孤立して都政が停滞するかのどちらかだ。都庁官僚と自らのブレーンを上手に活用すべきだろう。
 最近は知名度やタレント性が高い人が都知事が選ばれてきた。今回求められるのは、知名度の高さだけでなく、近くにいても支えたいと思わせる人望のある人。誤った判断をしたら「そんなことをしてはだめだ」と助言できるブレーンがいる人だ。都知事は膨大な票を集めるうえで知名度も必要だが、この観点だけで候補者を選んでいたら結局同じ問題が繰り返される。
 きちんとした代表を選ぶ責任は都民にある。政党がタレント的な候補者を立てるのは、有権者の判断力がその程度だと政党からなめられているということだ。有権者の民意そのものが問われている。

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