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2月28日の読売新聞朝刊に、人口減対策の取り組みが掲載されました

280228yomiuri
フォーカス「神戸・洲本」
ずっと住みたい街に
神戸市 人口増へ対策開始

 今月発表された国勢調査(速報値)で、神戸市の人口が福岡市に抜かれ、全国20政令市で横浜、大阪、名古屋、札幌につぐ5番目の座を明け渡した。福岡市は2014年に国家戦略特区にも指定され、人口は35年まで増加の予想だ。一方、阪神大震災前の水準まで回復基調だった神戸市は、近年減少に転じている。今後の定住促進施策や都心再開発などで再逆転を狙えるかーー。(上野綾香)

 両市それぞれの発表によれば、昨年10月1日現在、神戸市は153万7860人、福岡市は153万8510人で、逆転されながらも差は650人とわずかだ。ただ、国勢調査を基に毎月の住民基本台帳の届出数を加減した推計人口でみると、今年2月1日現在、福岡市の154万2857人に対し、神戸市は153万7418人と、5439人まで水をあけられた。

■好循環続く福岡
「圧倒的福岡時代を創る」
 福岡市の高島宗一郎市長は、新年の仕事始めの記者会見でこう宣言した。少子化時代に伸び続ける人口が、強気な発言を支えている。1975年に100万人だった人口は2013年に150万人を超え、14年の人口増加数は1万1988人と、国内全市町村で最多だ。
 市や公益財団法人・九州経済調査会によると、80年代以降、九州全体の若い世代が集中するようになり、商業施設などの開発が進んで、また人が集まるという好循環が続く。11年には、九州新幹線が全線開通し、人口流入に拍車がかかる。
 14年5月には、起業を促進させる国家戦略特区に指定された。外国人の在留資格や建物の高さ制限などの規制緩和を進め、大企業の支店集中による「支店経済」の都市からの脱却を図る。市は、35年には160万人まで増えると予測する。

□再逆転へ施策次々
 一方、神戸市の久元喜造市長は「都市の規模だけを追い求める時代ではない」が持論だ。ただ、逆転が判明して初の22日の記者会見では、わざわざ、微小粒子物質(PM2.5)の濃度や刑法犯認知件数、交通事故発生件数を持ち出し、「福岡の方が悪い」と指摘するなど、悔しさもにじませた。
 神戸市は戦後、山を削っては海を埋め立てニュータウン開発を進め、人口を伸ばし、94年には約152万人。阪神大震災の影響で最大約10万人減ったが、その後回復し、2011年には震災前も含めて最多の154万4496人を記録した。ただ、12年からは毎年2000人近く減り続けてきた。
 全国的に人口が減少する中、関西では大阪市や京都市などライバルも多い。そこで神戸市が推し進めるのが、住む街として選ばれるための施策だ。
 新年度予算案では、若い世代に関心の高い、教育の質の向上を重点施策に掲げた。適性のない教員には職種転換や分限処分の可能性を教育大綱に明記するなど、思い切った方針を打ち出す。
 復興のために後回しになっていた神戸の玄関口・三宮地区の再開発にも着手。起業を後押しし、景観や交通の便の良さなどを実感してもらうため、移住希望者を対象に、市内のマンションなどに数週間単位で「試住」できるユニークな事業も始めた。
 久元市長は「福岡は若者がとどまっている面があり、その面では神戸は遅れている。衆知を結集して、若者の定住に向けた取り組みを試行錯誤でもやっていかなければいけない」と話している。

加藤恵正・県立大政策科学研究所長(都市政策)の話
「神戸市民として負け惜しみも含めて言うと、人口に一喜一憂するより、都市の活力を向上させる方法を考えることが重要だ。起業家や海外の投資家にとって魅力的な都市には産業が興り、結果的に人口も増える。港町として異文化を受けれ入れてきた神戸には、そうなる資格があると思う」

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