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日経新聞(2015年5月18日朝刊)に、神戸市の取り組みが掲載されました

日経270518
日経新聞(2015年5月18日朝刊)時流地流
「ルームシェア」と二重行政

◆他人同士がひとつの部屋で共同生活をするルームシェア。家貨を節約しながら、便利な場所に住めると、都会の若者の間で急速に普及しているスタイルだ。そんな”自治体版ルームシェア”が4月1日、兵庫県と神戸市の東京事務所で始まった。政令市では2012年に同居を始めた大阪市と大阪府に次いで2例目だ。

◆場所は東京都千代田区の都道府県会館13階。神戸市が 兵庫県の東京事務所に移った格好で、職員はほぼ全員、県と市の併任辞令を受けているという。表札は別でも、事務所内に県と市の境界らしきものは何もない。神戸市は応分の家賃や光熱費を払うが、年間600万円のコスト削減となる。
◆発案は久元喜造神戸市長で「県•市の二重行政は極力、減らさなければならない」と井戸敏三兵庫県知事に持ちかけ、すんなり決まった。単なる同居にとどまらず、今後は中央官庁による予算や制度の説明の場で職員が互いに出席して情報を共有するといった業務ー体化を試行する方針だ。

♦「二重行政の無駄」。大阪都構想の是非を問うた住民投票の運動期間中、特に関西ではメディアがこのテーマを連日取り上げたことで、都構想への賛否にかからわず一般市民の間に広く浸透したことは間違いない。無駄の大小は違えど、全国の政令市と道府県の間で存在する課題でもある。

♦二重行政は政令市と道府県が事前に協議し、それぞれの役割を調整すれば是正できるといわれる。だが、首長同士の相性に委ねられている部分も大きいのが実情。東京事務所一体化という比較的容易に思われる対策でさ、両首長の呼吸が現時点で合っているとされる関西の2例にとどまる。

♦二重行政是正の仕組みづくりを目的のひとつとして、11年、複数の自治体が行政機関などの事務局を共同設置できる改正地方自治法が施行された。だが、4年近くたっても適用事例はない。ここからみえるのは自治体の本気度の薄さ。住民の二重行政に対する関心が高まった今こそ、無駄の排除に向けた姿勢を示す意義は大きい。

(長谷川岳志)

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