久元 喜造ブログ

タワマンは本当に大丈夫なのか?


台風19号は、東日本各地に大きな被害をもたらしています。
神戸市は、職員派遣、災害廃棄物処理、市営住宅への被災者の受け入れなど、被災地への支援に全力で取り組みます。
被害が広範囲に及んでいる中、川崎市中原区 武蔵小杉高層タワーマンション でも大きな浸水被害が出ています。
停電や断水などで、不自由な生活を余儀なくされている方々も多いようです。
被害に遭われたみなさまに、お見舞いを申し上げます。

私は、従来から、タワマンについて、いろいろな観点から疑念を表明してきました。(2019年6月19日ブログ など)
とくに分譲型タワマンについては、持続可能性の観点から問題があると申し上げてきました。
今回の台風19号による被害は、将来の問題だけでなく、いまここにある危機 を明らかにしました。
川崎市の武蔵小杉のタワマンで、浸水によって停電が発生し、深刻な被害が発生していることです。
停電により、エレベーターが動かなくなるなど日常生活に大きな支障が生じています。

タワーマンションの安全対策、災害対策を講じていかなければなりません。
そして、そのような対応において、タワマン居住者に特別の対策を必要とし、そのための費用が特別に求められるのであれば、受益と負担の公正の観点から、タワマン居住者に特別の負担をお願いする必要があります。
新たな負担に関する議論は、当然のことながら、大きな抵抗にあいますが、今回の事態は、我が国の大都市が、そのような議論が必要な段階に立ち至ったことを示しているように感じます。
そして、高層タワマンを林立させることにより人口の増加を図ることが本当に良いのか、真剣に考えるべきです。