久元 喜造ブログ

ヤマカガシは公園にいるのか?


伊丹の公園で、子どもがヤマカガシに咬まれたという記事を読んで、首を傾げていました。
公園に本当にヤマカガシがいるのだろうか?
もちろん、いないという保証はないのですが、子どもの頃、さんざん山中を歩き回った経験から、何となく不自然に感じていたのです。
(直近で見たヤマカガシは、残念ながら、田圃の傍で上の写真のように死んでいました。2015年9月23日のブログ

ヤマカガシの好物は、蛙などの小動物。
公園に彼らの好物が豊富にいるとは考えられません。

きょうの新聞記事では、子どもがヤマカガシに咬まれたのは伊丹の公園ではなく、宝塚の山の中だった、と報じられていました。

驚いたのは、この子どもが山の中に蛇を捕まえに行ったということです。
ヤマカガシを見つけ、捕まえてリュックサックに入れるときに咬まれ、友人宅で出そうとしたときにまた咬まれたというのです。
この話を信じるしかないのですが、ヤマカガシはそんなに簡単に遭遇できる蛇ではありません。
また、ネットに耽溺する子どもが多いといわれる中にあって、蛇を捕まえに行く子どもがいることにも驚きました。

子どものとき、自然の中に身を置き、遊んだりすることは、意味があります。
自然の中には、毒蛇もいますし、危ないこともたくさんあります。
五感を統合して現実の世界と対峙し、危険を察知し、回避する能力を身に着けることは、人間が成長する上でとても大切です。
今回の事件を機に、外で遊ぶことをさえぎるのではなく、ヤマカガシなど危険な動物の存在も学びながら、子どもたちが自然の中に身を置き、危険と対峙する能力を養ってほしいと願います。