久元 喜造ブログ

マイナンバー制度の導入

マイナンバー制度がスタートします。
小著 ネット時代の地方自治 に詳しく触れていますが、私は、総務省時代、マイナンバー法案の立案に深く関わりました。
それだけに、いよいよ実施の時期がやってきたことには、感慨深いものがあります。

マイナンバー(共通番号)は、日本で住民登録されている全ての人につけられる番号です。
共通番号と呼ばれるのは、この番号が、住民登録、年金、介護保険、納税などさまざまな行政分野で共通の番号として広く使われるからです。

マイナンバー制度の大きな目的は、一人ひとりの個人を正確に特定することです。
現状は、それぞれの分野でバラバラに個人を特定するために作業が行われ、大きな労力とコストがかかっています。
マイナンバー制度の導入で共通の番号が使われることにより、個人の特定が、一元的に、しかも正確かつ効率的にできるようになります。

個人の特定がいい加減に行われると、「消えた年金」問題のような深刻な事態を招きます。
年金機構は、「消えた年金」問題を引き起こした社会保険庁の後継組織です。マイナンバー制度の実施を目前にして、このような事件を引き起こしたことに、憤りを禁じえません。
6月2日のブログ でも触れたとおり、政府は、国民の不安に対し、丁寧に説明していく必要があります。

マイナンバーは、行政内部のみならず企業や学校などにおいても幅広く使われますので、制度の理解が不可欠になります。
市の担当部のみなさんも、制度と実務的対応に関する説明、周知徹底に懸命に取り組んでくれています。
今年の10月から、住民票の住所にマイナンバーの通知が届きます。
円滑な導入に向けて、全力投球します。