久元 喜造ブログ

歩行者に優しい街へ。

クリスマス・イヴ。
街を少し歩きました。
思えば、歩行者優先の街づくりは、昔からの課題であり続けてきました。
都心への自動車の乗り入れを制限する課徴金制度など、クルマから公共交通への転換が論議されてきましたが、なかなか進んでいません。
クルマが多くの家庭にいきわたり、高齢者がクルマで移動する必要性が高まっており、大胆なクルマの利用規制には困難を伴うと思われます。
もちろん、公共交通を重視したまちづくりを進めていく必要があり、先般も大丸前の鯉川筋で社会実験を行ったように、車道を歩道に転換していく取り組みは、これからも行っていきたいと思います。

同時に、歩行者に優しい街にしていくためには、きめ細かな方策をていねいに講じていくことも重要です。
たとえば、 12月1日のブログ でも少し触れましたが、公共空間には、ベンチなど腰を下ろす場所や荷物を置けるスポットなどがほしいところです。
bench
歩道にたくさんベンチを置くことができればよいのですが、歩道の幅員などを考えますと、駅前広場、公園、バス停、公共施設の空地などに置いていくことが現実的かと思われます。

そのような取り組みの一つとして、神戸市交通局では、「ハートフルベンチ」をこの10月1日から募集することにしました。交通局が計画的に設置を進めているベンチに加え、地域のみなさんからの寄附によりベンチを増やしていこうという試みです。
バス停に設置するベンチ代の寄付(1基につき50,760円)と希望場所を申し出ていただき、交通局がベンチを設置します。ベンチには、寄贈者のお名前を表示します。

公共交通を便利に使いながら、安心して街を歩くことができるような取り組みを、いろいろと工夫しながら進めていきたいと思います。