久元 喜造ブログ

神戸で里山ぐらしを。

11月6日のブログ でも記しましたが、我が国が人口減少時代を迎える中で、島根県・邑南町をはじめ、地方の自治体は、人口定住に力を入れています。
東京などの大都会での人生経験を経て、もういちど、ふるさとで暮らしたい、あるいは、見知らぬ土地で、大都会とは違う人生を送りたい、と考える方はたくさんおられます。そのような人々に、豊かな自然の中で、ゆったりとした時間が流れる「里山ぐらし」を提供することは意義あることだと思います。
一口に「里山ぐらし」といっても、そのありようは地域により異なります。自治体は、 大都会から移り住む選択肢となることができるよう、定住条件を整えていくことが求められます。

神戸は、ハイカラな港町というイメージがありますが、広大な田園地帯が広がっている自然が豊かな街です。
里山の風景があり、由緒ある神社仏閣、農村歌舞伎舞台、茅葺き民家、伝統芸能などが数多く残されています。
自然と文化遺産が一体となった田園地帯は、神戸の大切な財産です。
このような神戸の農村地域への人口定住を図っていくことは、神戸のバランスある発展を図る上でも大事な政策課題だと考えます。

農村地域は、都市計画法上の市街化調整区域に指定され、建物の建築は、厳しく抑制されてきました。乱開発を防ぐための規制ですが、あまりにも実態とかけ離れ、厳しすぎる面がありました。
そこで今回、市街化調整区域の開発許可要件を一部緩和することにしました。
詳しくは、 神戸市ウェブサイト をご覧いただければと思いますが、分家住宅の建築 既存集落内における住宅の建築、農家住宅等から一般住宅への用途変更について、立地規制を緩和し、住宅を建てやすくします。

これは、神戸における「里山ぐらし」を進める政策の第1弾です。さらなる誘導策について検討していきたいと思います。