久元 喜造ブログ

2023年7月12日
から 久元喜造

上田早百合『上海灯蛾』

この小説を読み始めてすぐ、だいぶ前に読んだ 佐野眞一『阿片王・満州の夜と霧』 を思い起こしました。 主人公は、満州を舞台にアヘン密売を取り仕切り、関東軍など軍部に巨額の資金を提供した謎の人物、里見甫(1896 &#821 … 続きを読む

2023年2月13日
から 久元喜造

瀧井一博『大久保利通』

大久保利通と西郷隆盛が幼少期から近所同士で、竹馬の交わりを結んだことは知られています。 西南戦争で非業の死を遂げた西郷に比べ、大久保利通に対する人びとの視線は冷たく、冷酷な独裁者とのイメージが定着しました。 著者は、出店 … 続きを読む

2023年1月28日
から 久元喜造

川本三郎『荷風の昭和』

だいぶ前に知り合いからもらった雑誌のコピー『荷風の昭和』を、夜遅くときどき読んでいます。 今回のテーマは「市川左團次との親交」。 親しい友人をつくろうとしなかった永井荷風にとり、数少ない友人が歌舞伎俳優の二世市川左團次で … 続きを読む

2023年1月15日
から 久元喜造

揖斐高『江戸漢詩の情景』

帯に、「江戸の人びとの感情や思考のあり方を広く掬い上げ、江戸文学の奥深い魅力へと迫る詩話集」とあります。 文学に造詣の深い方には、文学の観点からの発見や気づきがたくさんあることと想像します。 そうでない私にとり、江戸時代 … 続きを読む