8月27日の日経新聞朝刊兵庫面に、神戸市のルワンダとの交流に関する記事が掲載 されました

280827nikkei
日経新聞 平成28年8月27日(土) 関西は今
「成長ルワンダ 神戸が熱視線」
ICT立国、産学官で支援 ~アフリカ開拓 突破口に~

 27~28日、日本とアフリカ諸国の首脳や企業が集まる第6回アフリカ開発会議(TICAD)がケニアで開催される。市場の成長性から「最後のフロンティア」と呼ばれるアフリカだが、東アフリカの小国・ルワンダに急接近しているのが神戸市だ。ICT(情報通信技術)立国を掲げるルワンダとの人材交流や事業連携を推進する。

(アプリ開発指導)
 「アプリを使ってヘルスワーカーが十分な診療を提供できるようにしたい」。7月、神戸市内にある神戸情報大学院大学を訪ねると医療関連のスマートフォン用アプリの開発に励むムガルラ・アミリさん(31)の姿があった。ルワンダの首都キガリ出身で、2014年10月から留学している。
 アプリと小型センサーを組み合わせれば、心拍数や体温、血圧などを計測・分析でき、結果を病院に送れば医師からの診断もフィードバックされる。今年2月にはテストが行われ、「実用化まであともう少し」という。
 安倍晋三首相は13年に開催されたTICADで、5年間でアフリカから1千人の留学生を受け入れる「ABEイニシアチブ」を表明。受け入れ校の一つである神戸情報大学院大ではアフリカ12カ国から計約50人の留学生が学ぶ。ルワンダ人は12人と国内最多だ。同大学は専門職大学院としては10年強だが、専修学校などとしてコンピューター技術者を半世紀にわたって育成してきた。副学長の福岡賢二氏は「ルワンダでイノベーションを起こしたい若者からは有名な大学」と話す。
 ルワンダは今、飛躍的な成長を遂げている。先進国からの援助を優先的に情報インフラ整備に投じ、11年にはICT商工会議所を設立。若者らの起業支援拠点「Kラボ」も立ち上げた。民族対立による悲劇から22年。人材や基幹インフラの欠如ゆえに選んだICT化が奏功、経済成長率は6%台と高水準を維持する。

(業務委託も視野)
 神戸市も動き出した。今年5月、久元喜造市長や神戸市内のIT企業関係者らを中心に16人が1週間、キガリを訪問。政府高官らと会談し、ソフトウエア開発企業を訪れた。久元市長は「神戸のIT企業が開発などを委託することもできる」と期待を寄せる。
 ルワンダとの関係は、14年10月にABEイニシアチブ1期生が来日した際、神戸情報大学院大を視察した小川和也ルワンダ大使(当時)が久元市長を訪問したのが始まり。「市内のIT企業や起業支援の活性化につながるかもしれない」。久元市長はそうひらめいた。
 神戸市はITを活用したまちの発展を目指している。今夏には米有力ベンチャーキャピタル、500スタートアップスの起業支援プログラムを誘致した。重厚長大産業が伸び悩む中、「他の自治体に先駆けてルワンダと連携体制を取れれば神戸市のアピールになる」(市の多名部重則・新産業創造担当課長)。
 今後はサハラ以南のアフリカ諸国とも連携をとっていく考えだ。10月には国際協力機構関西国際センター(JICA関西)などと共同で関西企業約50社を集め、ABEイニシアチブの留学生らとのマッチングイベントを開催する。神戸からアフリカへの距離をどれほど縮められるか。

Share on LinkedIn
LINEで送る
Pocket