1月13日の産経新聞に、 震災に関するインタビューが掲載されました

290113sankei
産経新聞 平成29年1月13日(金)朝刊
久元市長インタビュー 
阪神大震災22年 「記憶の継承に希望」

阪神大震災から17日で22年となるのを前に、神戸市の久元喜造市長が産経新聞のインタビューに応じた。年月の経過とともに懸念される震災の記憶の風化について「震災を知らない世代の神戸の子供たちが東北や熊本の被災地で活動している姿に、記憶の継承の希望がみえる」と述べた。

―震災で残された課題は
  大きく言うと3点。一つは、生活資金として被災者に貸し付けた災害援護資金の問題。返済してもらうことが前提だが、困難な方もいるため、国との交渉を進めた結果、返済免除になった方がかなり増えた。次に、新長田駅南地区の再開発問題。震災前に比べ居住人口は増えているが、就業人口は下回っている。そのことに起因し、にぎわいが戻っていないのが問題だ。また、退去期限が過ぎた借り上げ復興住宅については、法的手段で解決に結びつけていきたい。

―新長田の再開発地区には平成31年、県と市の合同庁舎が完成予定だ
  合同庁舎には県と市職員合わせて約千人が入る。庁舎建設のニュースを受け、すでに再開発ビル「アスタくにづか」の空きフロアに飲食店など14軒が入居した。活性化に向けた胎動が始まっている。

―新長田の再開発は、震災復興による失敗という批判もある
  批判は批判としてしっかり甘受したいが、震災当時の市政は懸命の努力をして、ぎりぎりの判断をしたと思う。震災からわずか2カ月後に都市計画決定をし、市民から多くの批判を浴びたが、これは極めて迅速な施策決定だった。その結果、4年11カ月で仮設住宅を解消でき、街の復興が進んだのではないか。私たちは今ある再開発事業を前提に、それをいかに活用し、新たなまちづくりを進めていくかが大切だ。

―昨年4月に発生した熊本地震の被災地には、神戸市からも多くの職員が支援に入った
  あの阪神大震災を経験したということで、特別な思いをもって迎えていただいた。神戸市の職員は実践的なアドバイスをしてくれているようだ。例えば、熊本市では市職員が避難所運営を一手に引き受けていた。そこで、神戸市職員が「経験上、全てを行政の責任で運営するのは不可能。避難している皆さんが自主的に運営できるような方策を考えよう」と助言し、運営方針が変わったという話を聞いた。

―22年がたち、記憶の風化が懸念される
  市役所には実際に震災を経験した職員がまだ多くいる。若手職員とそういった幹部職員がチームを組んで東日本大震災や熊本地震の被災地へ支援に向かい、現実と格闘しながら、震災対応を自分たちのものにする努力をしている。また、神戸は市民や企業、学生レベルでも被災地との交流が盛んで、若い世代の間でも新しい交流の動きが根付いてきている。震災を知らない世代の子供たちが活動しているなかに、記憶の継承の希望がみえる。

Share on LinkedIn
LINEで送る
Pocket